原始物狂の実践哲学!?

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名曲喫茶 その48 フェッリクス(幸福)はヴァイオリンと共に

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フェリックス・メンデルスゾーン=バルトルディ(Felix Mendelssohn-Bartholdy)
ヴァイオリン協奏曲 ホ短調 作品64(Concert for Violin and Orchestra in E minor,Op.64)より
第1楽章:Allegro molto appassionato
○ヴァイオリン:ジノ・フランチェスカッティ(Zino Francescatti)
クリーヴランド管弦楽団(The Cleveland Orchestra)
○指揮:ジョージ・セルGeorge Szell

 このメンデルスゾーンのヴァイオリン協奏曲のミソは希代の名ヴァイオリニスト、フランチェスカッティの演奏と云う点とジョージ・セルが指揮するクリーヴランド管弦楽団の演奏を双方堪能出来る事でしょう。

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 カラヤンは理想のレガートを求めてベルリン・フィルを鍛え造り替えたました。セルはさらに恐るべきオーケストラトレーナーでした。自分の理想を実現するために、オーケストラを鍛えに鍛え上げました。
 
 セルは楽団員の1/3はクビにし、もう1/3を自ら辞表を提出するほどにオーケストラを虐め抜きました。 
 その結果は、、ローカルオーケストラを全米五指に入るオーケストラに仕立直しました。
 
 セルの目指した高みは音楽の流れを殺さない超緻密なアンサンブルっと云った処でしょうか。
 この演奏を聴いても解る様に、オケの透明感有る綺麗な音はチョッと尋常ではない様に思います。
 
 クリーヴランド管弦楽団をバックに、セルの棒でフランチェスカッティがヴァイオリンを艶っぽく存分に歌わせて居るのを聴くのは何とも言えない贅沢の極みの一つだと思います。

 ジョージ・セルと云う人物を語る上で大好きな逸話が2つ有ります。

 ヨーロッパ楽団の帝王カラヤンはセルを大変に畏敬して居たそうです。その為、セルに意見を求められても小声で「はい、マエストロ」っと答えるのが精一杯だったそうです。

 もう一つは自宅で奥さん(元オペラ歌手)が鼻歌を歌いながら料理をして居たら、少し音程が外れてしまいました。早速彼はその点を指摘し、レッスンを始めたそうです。

 何となくセルと云う人物の輪郭が見える様な気がしませんか??