スーツへのこだわり
日本人男性の大抵の方は、スーツは仕事着でしょう。敢えて仕事着であるスーツを、日常生活で好んで着用しようとする風変わりな方は・・・・殆ど居ないでしょう。。
私はその風変わりな方の人なので、仕事用のスーツは量販店に任せて・・・遊び用のスーツはオーダーしてこだわりテンコ盛りで作って居ます(笑)。。
①コンケーブドショルダー
concaveつまり凹面の事ですが、緩やかに湾曲線を描いた肩線の事です。70年代にピエール・カルダンのモード系スーツに取り入れられたのが最初です。肩のラインを舟形にすることで男性らしさを強調する様に成って居ます。
カーブを付け過ぎると下品に成るので、軽く舟形に成る様に調整して貰いました。
②ミラノ風ゴージ(ミラノゴージ)
ゴージとは上衿(カラー)と下襟(ラペル)の縫い目の事でゴージラインと言います。これが肩のラインに近付けば畏まった印象に、下げれば穏やかな印象に成ります。
ミラノゴージとは両方の特徴を取り入れたゴージラインです。ゴージに急角度を付ける事で、ラインの位置を高くしつつ下襟を下げる事が出来るので、高級感と親しみやすさを両方表現出来ます。
※但し、非常に難しい仕立てなので、受けてくれないお店も有ります。
③3つボタン段返し
④本切羽、重ねボタン、ボタンホール
本背羽とは、袖まくりが便利な様に、袖口のボタンホールが開く様に成っている仕立ての事です。また重ねボタンとは、ボタンが重なり合う様に取りつけられて居る物を指します。イタリア系のスーツに多く見られます。
また本切羽の袖口の場合、第1ボタンを外して居る事が多いので袖口の表情に変化を付けるため、ボタンホールを赤にしてみました。
⑤バルカポケット
ジャケットの胸ポケットが斜めに傾斜してカーブを描いている仕様で、上着を着用した時に胸板にフィットするポケットです。
⑥ハッキングポケット
元々は乗馬仕様のポケットで、水平では無く斜めに切ってあります。こうする事で、乗馬の際にポケットに手を入れやすくしている訳です。
通常は3cm程度の高低差を付けますが、あまりこれ見よがしにするのは下品に見えるので、親指1本分だけ高くしてあります。
※ボタンは全て水牛を使用して居ます。
まぁ・・・こんな感じでこだわってますが、、妻にはちっとも理解が得られないのが嘆かわしいです(T_T)