原始物狂の実践哲学!?

自分の好きな事、音楽と食べ歩きの記事が中心です。

名曲喫茶 その55 詩は無くてもピアノの歌


フェリックス・メンデルスゾーン(Felix Mendelssohn Bartholdy)

無言歌集より(Lieder ohne Worte)

○第30番 イ長調 作品62-6《春の歌》

○第45番 ハ長調 作品102-3《乗馬(タランテラ)》

○第47番 イ長調 作品102-5《子供のための小品 楽しき農夫》

ピアノ:ヴァルター・ギーゼキング(Walter Gieseking)

イメージ 1 ギーゼキングと云うと、ドビュッシーやラベル、あるいはモーツァルトの伝説的なピアニストとして語り継がれて居ます。
 
 ドイツ系のピアニストには珍しくフランス系の音楽も得意とする珍しいピアニストです。そのレパートリー広さは驚くほどで、『ピアノ作品を全て演奏できる』っと云う折り紙が付いて居るほどです。
 彼は驚異的な記憶力の持ち主で、一度見た楽譜は終生忘れなかったそうです。
 
 また『新即物主義』(ノイエザッハリヒカイト:Neue Sachlichkeit)の旗手としても有名です。もっとも当人はそう呼ばれるのをあまり好まなかった様ですが・・・。
 
 メンデルスゾーンの作品は共通して言える事ですが、叙情が多くて甘ったるく成りがちです。
 ギーゼキングは・・・楽譜に忠実に、そして作曲家の意図に沿う様に塵芥を綺麗に掃除して演奏している様に思います。
 
 派手では無く清楚で端正だけど、、演奏中から良い香りと云うか・・・色気の様なモノを感じます。。多分こう云うエッセンスの抽出の仕方が彼を伝説的なピアニストにしているんだなぁ~っと思います。