原始物狂の実践哲学!?

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名曲喫茶 その34 禁欲主義者のヴァイオリン??


ヨハン・ゼバスティアン・バッハJohann Sebastian Bach

無伴奏ヴァイオリンのためのパルティータ 第2番二短調 BWV1004(Partita d-Moll fur Violin solo BWV1004)

第5楽章:Chaconne

ヴァイオリン:ヨゼフ・シゲティ(Joseph Szigeti)

1955年10月20日 ニューヨーク、CBS 30丁目レコーディング・スタジオ

イメージ 1 この演奏を聴いて、どう思うかでその人の音楽的な資質が量れるんじゃないかと・・・勝手に思ったりします。
 ただ単純な音比べなら・・・ハッキリ言って、、私の大好きなフランチェスカティやミルシテインの演奏には遠く及ばない様に思います。
 悪く言えば・・・貧相で、、痩せ枯れたイメージを受けます。
 
 演奏家にとって何が重要なのか・・・テクニックかハートか、、。ハートを伝えるにはテクニックが必要で、テクニックを魅せるにはハートが無いと空回りしてしまう。。。
 極端に技術に偏ればハイフェッツの様な演奏に成り、丁度中間がシェリング、そしてハートに偏るとシゲティの演奏に行き着く訳です。
 
 アクロバティックな技術を捨て、抒情的演奏を捨てて・・・曲を音符の一つ一つまで十分に吟味し、骨格標本を作り上げるのが彼の真骨頂ともいえます。
 何となくストア派哲学書を読んで居る様な気分に成ります。禁欲主義と云いますか非常に理知的と云いますか・・・。。
 
 バッハの音楽への一つの回答で有る事に間違いは無いですが、、私はやっぱりシェリング派だと再確認してしまいます。